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平成23(行ケ)10223 審決取消請求事件(商標法第3条第1項第3号関連)

>判例・裁判例>商標(登録要件)判例・裁判例>

事件の概要

 X(原告)は、「戸建マンション」の文字を標準文字で表した商標(以下「本願商標」という。)につき,第35類「賃貸住宅・駐車場の経営の診断及び指導,賃貸住宅・駐車場事業の経営の代行」、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供」、第37類「建設工事,建築工事に関する助言,建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものを除く。)」、第42類「建築物の設計,測量,デザインの考案,建築又は都市計画に関する研究,土木に関する試験又は研究」を指定役務とする商標登録出願(以下「本願」という。)をしたが,拒絶査定を受けたので,拒絶査定不服審判を請求した。
 これに対し,特許庁は,「本件審判の請求は,成り立たない。」旨の審決(以下「審決」という。)をした。
 Xは、これを不服とし、提訴した。

判旨

 本願商標は,「戸建マンション」の標準文字よりなるところ,広辞苑第6版によれば,その構成中「戸建」の文字は,「独立した一戸の住宅。一戸建て住宅。」を意味し,また,「マンション」の文字は,「中高層の集合住宅」を意味するものと認められ,いずれも建物・住宅関連の用語として広く知られた語である。
 ところで,新聞記事及びインターネット情報によれば,本願の指定役務である建物に関連する役務を提供する業界においては,プライバシーを確保する目的で住戸の独立性を高めたり,戸建のような住居配置で優れた独立性と採光・通風を確保し,また専用の庭,駐車場及び門扉を設置するなどの工夫を施すことによって,戸建てに近い居住性,建築形態を採るマンションが多数取引されている実情にあることが認められる。
 また,新聞記事及びインターネット情報によれば,「戸建てマンション」,「戸建型マンション」,「戸建て感覚マンション」及び「戸建て風マンション」の語が,建物に関連する役務を提供する業界において実際に使用されていることが認められる。
 上記事実によれば,本願商標「戸建マンション」は,上記「戸建てマンション」,「戸建型マンション」,「戸建て感覚マンション」及び「戸建て風マンション」と実質的に同一の語であると認められ,また,戸建てに近い居住性,建築形態を採る戸建てのようなマンションが多数取引されている実情をも併せ考慮すると,それらの語は,「戸建て住宅の機能・特長を併せ持ったマンション」という意味合いを有すると認められる。
 そうすると,本願商標は,これに接する取引者・需要者をして,「戸建て住宅の機能・特長を併せ持ったマンション」という意味合いを有する合成語として容易に認識,理解させるとみるのが相当である。
 したがって,本願商標は,これをその指定役務である建物に関連する役務に使用しても,単に役務の質(内容)等を表示するにすぎず,自他役務の識別標識としての機能を果たさないものであり,また,前記「戸建マンション」に係る建物に関連する役務以外の役務に使用するときは,役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるといわざるを得ない。
 以上のとおり,結局,本願商標は自他役務識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであって,商標法3条1項3号の「その役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」に該当し,また,本願商標を前記役務以外の役務に使用するときは,役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるから,同法4条1項16号の「役務の質の誤認を生じるおそれがある商標」に該当するといわざるを得ない。

注記:下線は、判決文では引かれておりません。

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